国宝展;2期(京都国立博物館)
図録によると、「関西では41年ぶり」らしい国宝展へ、行ってきた。晴れていて、11~12時台という時間帯は、おそらく一番待ち時間が長くて混む時間帯なので、次行くとき(4期にまた行く予定)は、この時間帯を避けようと思った。
twitterで、『BRUTUS』の国宝展特集を事前に買ってチェックした方がいい、とあったので、10月初旬に購入している。付録のガイドを持参して行った。
館内に置いてある出品リストに、各期のフロアとみどころが書いてあるので、絶対持っているといい。ただし、リストの掲載順は、出品の順路と違う上、館内は暗くてほとんどリストが読めないので、注意が必要だ。
この記事は、2期で、私が面白かったり、良かったと感じたものを紹介している。
展示は、まず階段かエレベーターで3階へ上がってから、順路に従って進み、階段で順に下っていきながら見る。
3F
書跡
見た瞬間、きれいな字だ~と思った草書。
マンガ『阿吽』を読んでいるので、空海、最澄の書は見たいもののひとつだった。なので、4期全て見に来るのは無理だけど、この二人の書が展示される2期は、なるべく来たかったのだ。
最澄の書は遠くからちらっとしか見られなかった。
考古
188「深鉢形土器(火焔型土器)No.1」
見たかったもののひとつで、個別に置いてあったため、ちゃんと見ることができた。
考古コーナーの壁面展示は人が多すぎて、ほとんど見ることができなくて、諦めた。通期で置いてあるものが多いから、運が良ければ4期に見られるはず。
2F
仏画
7「普賢菩薩像」
図録で確認するとなんとなく、こんなんじゃなかった…と思ってしまうくらい、本物のほうが良かった。何が特に違うのか、言語化できないけれど、実物のほうが良い。
13「阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)」
こちらは、印象が逆だった。実物は大きくて、おぉ~と思うんだけど、図録で見ると、細かいところに気づきやすかった。
六道と地獄
30「病草紙 二形・眼病治療・歯槽膿漏」
なんか見たことあるかも? と思った病草紙。帰宅後、色々図録を引っ張り出してみたら、「源信」展で別バージョンを見ていた。なので、こちらは初見だった。
中世
中世は、事前のチェックではあまり興味なさそうな分野だったのだけど、雪舟が良かった。
47「秋冬山水図 雪舟筆」
50「慧可断臂図 雪舟筆」
雪舟はどれも良かったけれど、「天橋立図」が一番良かった。すんばらしい。
近世
55「花鳥図襖 狩野永徳筆」
今まで意識したことがなかったけれど、狩野派の力強さが結構好きなのかもしれない。
60「風俗図屏風(彦根屏風)」
風俗図は、当時の人々の様子が垣間見られるので好きだ。
見たかったもののうちのひとつ。実物を見るまで、二曲一双なのを知らなかった(なんとなく四曲だと思っていた)。
中国絵画
中国絵画はほとんど興味がなかった。
74「帰牧図 附 牽牛」
所蔵が奈良・大和文華館だったので、おっ! と思った。
1F
彫刻
87「梵天立像」
大きい木像。
88「 虚空蔵菩薩立像」
89「薬師如来坐像」
両方、カヤの一木から彫出された像。仏像はあまり得意でないけど、美しかった。
陶磁
115「曜変天目」
目玉のひとつだったらしい。近くで見たい人は、列に並ぶことになる。私は時間をかけて並ぶことが嫌いなので、離れたところから見た。
けっこう小さい。
画像がないか調べてみて初めて知ったけど、展示してある龍光院のものの画像があまりヒットしてこない。美術館所蔵じゃないからかな。
青磁とか白磁の滑らかな見た目って、なんか口に入れたくなるような魅力がある。実際に、口で滑らかさを味わいたい、というのではなく、そうしたい気持ちにさせる、という魅力。
絵巻物
31「信貴山縁起絵巻 尼公巻」
2016年の「信貴山縁起絵巻」の展覧会で、全て見ているので、また会えたね、という感じだった。
絵巻は見る方向が決まっているので、そういうふうに人が流れる。
染織
122「四騎獅子狩文様錦」
他の展示品がけっこう断片だったりするなかで、これは文様がわかるのですごいと思った。
金工
98「金銅錫杖頭」
善通寺市デジタルミュージアム 金銅錫杖頭 - 善通寺市ホームページ
102「金銅密教法具」
キラキラした法具は、かっこいい。
105「紺糸威鎧」
単体で展示してある上、置いてある位置が高めなので、しっかりちゃんと見られる。糸が残っているのがすごい。
漆工
ほとんど見ていないかもしれない。漆工のコーナーなのに、紅型の着物しか覚えてない。壁面展示の細かいものは、人が多くて覗き込むことすらできなかったため、諦めた。
感想
京都国立博物館は広い。割りと飛ばしながら見ている私でも、1時間くらいかかっている。
見られなかったものが多いので、図録を買った。厚さ3cm強で、価格は3000円。展覧会で図録を買う人はわかると思うけれど、重いのでリュックで行くしかない。
京都へ行くときは、だいたい展覧会をはしごするのだけど、今回は国宝展のみに行った。4期を見にいくときは、岡本神草も行くかもしれない。
HPでも一部、作品紹介がされている。