哲学基礎講読
思い出して書く。
単位取得方法
レポート(分冊1)+レポート(分冊2)+春スクーリング(併用試験)
哲学基礎講読は、試験での持ち込みが「全て可」なので、試験を受けてもよかったのかもしれないが、試験勉強する余裕がなかったため、手っ取り早くスクーリングを受講した。
レポート課題
分冊1は、観念と判断の理論の特徴、分冊2は、学問・方法論の特質とその意義についての論述だった。
哲学基礎講読は、参考図書に、哲学特殊講義のテキストが書かれているので、元々哲学特殊講義を履修登録してから、取り掛かろうと思っていたのだけど、ずいぶん後回しになってしまった。
哲学演習Ⅰを受講したおかげで、さっぱりわからなかったレポートがさくさく書けるようになり、哲学特殊講義のレポートも、その後すんなり提出できた。
授業内容
土日×2週の4日間タイプのスクーリングだった。
教科書は、哲学基礎講読のオリジナルテキストで、アルノーの論理学を先生が訳したもの。
これを読んで、解説、というのがシラバスの内容だったのだけど、先生が同じなためか、哲学演習と、内容が若干かぶった。
このテキストは、本文の前に、先生の付けた解説があり、ここをよーく読めば、レポートが書けるようになっている。
本文があまりにも、よくわからなくて、へこたれそうになるけれど(私がそうだった)、実はこの解説が全てなのだ。むしろ本文がおまけ。
授業では、先生がご高齢のため、前回の哲学演習に輪をかけて、繰り返しが多い内容だった。テキストの説明がなかなか進まない。
アルノーはデカルトを踏襲しているので、デカルトを押さえておけば、だいたいわかる。とはいえ、先生の説明が、観念、判断、推理、方法のうち、かなり観念に偏っているので、併用試験の私はいいけれど、積み重ねたり、これからレポートをもう1冊書いて、科目修得試験に臨もうという人には、少し不安が残る授業だったかもしれない。
試験は、「アルノーの近代哲学における思考法の役割と意義についての論述」だった。授業内容が、前回受けた哲学演習のオネット・オムについて触れていたので、自分の意見として、啓蒙と教育について、書いた。
哲学演習のあと、「こども展」という展覧会を観て、子ども観の変遷という説明が、今回の授業で、人間主義と啓蒙と教育で、ぴたっと合わさった気がしたので、それについて書いたのだった。
合格した。
80歳を越えていた先生だが、その後、亡くなられたと聞いた。多分、これが最後の授業だったんじゃないかと思う。